ビーズステッチ(オフルーム)とビーズ織(ルームワーク/ビーズルーム)と呼ばれる技法

私のアクセサリーの制作で使うビーズステッチという技法。馴染みのない方も多いので、少しですがどんなものかご紹介したいと思います。

ビーズステッチ(オフルーム)とは、織り機を使わないで針と糸を使って編む技法のことを言います。

専用の織機を使って布を織るように製作するのが、ビーズ織と呼ばれる工法で、アメリカではルームワーク(loom work)またはビーズルーム(bead loom)などと言い、これに対して、織り機(loom)を使わないで作るビーズワークのことを、オフルームビーズワーク(off-loom beadwork)、略してオフルームと言っているようです。

ただアメリカではこの技法が最もポピュラーなもののようですが、特に総称して呼ぶ名称は定着していないようで、日本では技法や材料が手に入るようになった20年近く前、普及に際して教本や材料に「ビーズステッチ」という表現が用いられ、ビーズステッチという名前で広まったと思われます。

このビーズステッチ(オフルーム)は作品を作る過程でできる編目のことをステッチと表現するので、そこから来たのではないかと考えられます。

 ステッチの種類(縫い方)はとてもたくさんあり、代表的なもで名称をあげると、ペヨーテ編み(Peyote Stitch)、ヘリンボーン編み(Herringbone Stitch)、スクエア編み(Square Stitch)直角編み(Right-Angle Weave)などがあり、異なるステッチ同士を組み合せたり、さまざまなビーズを組合せることで違った表現が可能となります。

《ビーズステッチ》

オフルームビーズワーク(off-loom beadwork)略して オフルーム

一般的には丸小サイズ(外形2㎜内径0.8㎜)で作る方が多いビーズステッチ。大きなサイズのビーズを使えば、早く大きなものが早く作れますが、作りたいものが繊細で小さいほど、大きなビーズでは美しく繊細なものは作れず、ボコボコとしたものとなってしまいます。

そんなわけで…あえて手間暇かかっても、特小サイズ(外形1.5×1.3㎜内径0.7㎜)のガラスビーズと上質な天然石にこだわり、膨大な時間をかけて一点ずつ丁寧におつくりしております☆

※ビーズのサイズはメーカーによって若干異なりますが、日本製のガラスビーズの中では一番小さなサイズになります。

《ビーズ織》

ルームワーク(loom work)またはビーズルーム(bead loom)

織機の縦糸の間隔に合っている、織用のビーズ(外径約1.6㎜内径約0.8㎜)を使い、横糸にビーズを通して、縦糸を往復する間に挟み込みながら進みます。

ビーズの並びで模様を作りながら平らな布状に織っていく工法で、バッグの表地に使われることなどが多いと思いますが、私は照明器具の一部や和装での半襟の制作時によく用いています。

大きく広い平らなものの製作には、ステッチ技法で製作するよりも早く綺麗にできるので、作りたいものによって、工法を変えて製作します。

たまに店頭でお客様からビーズステッチの作品は、買ってきたパーツを組み立てているの?とか、どこかの教本がベースなの?と聞かれることもありますが、すべてオリジナルで設計して、一つ一つの私自身が制作しております。

ステッチ作品の制作で一番大変なのが、細部を設計するところ。

一つのモチーフは基本的に一本の糸で縫っていくので、いかに無理なく一筆書き状態で針を進められるかも考えなくてはいけません。

極小サイズのビーズの内径は約0.7㎜。専用の一番細い針を使っても、ビーズを割らずに糸を通せるのは3回から4回程なのです。無理をすると割れてしまい、一からやり直しになることも!

膨大な制作サンプルや経験からある程度の作り方を設計した後、試作をしながら作図に落とし…変化のデータを取る作業を経て、ようやく一つのモチーフの設計図ができるのです。

小さな努力と膨大な時間の積み重ねで、私が目指す美しさは作られていくのです。